製品レビュー

【iPhone SE】多くのユーザーが満足できるコスパに優れたコンパクトiPhone

 iPhone SEを使い続けてみて、まず率直な感想といえば「目新しさに欠けるが、使い勝手は良く満足度は高い」ということに尽きます。

 目新しさに欠けるのは、iPhone SEの見た目がiPhone8と全く同じだからです。

 見た目の印象が同じというだけではなく、カメラやスイッチの位置や形も一緒です。試しに、さらに昔のiPhone7で使っていたケースを装着してみましたが、見事に装着できました。つまり、筐体はiPhone7やiPhone8と全く同じというわけです。

 筆者は普段、iPhone 11 Pro Maxを使っています。6.5インチとかなり大画面にすっかり慣れてしまっています。

 iPhone SEは4.7インチであり、6.5インチを使っているユーザーからすればとても小さく感じます。昔、愛用していたサイズではありますが、「もはや小さい画面には戻れない」という印象です。

 ただ、実際に4.7インチを使い続けていくと、この小ささもそれなりに好きになってきます。片手で収まるサイズ感、ワイシャツの胸ポケットに入れても違和感のない大きさ。電車の中で片手にiPhone、片手で吊革を握っても、ホールド感がしっかりしているので、落とす心配があまりなく安心です。片手で持ち、親指だけで操作しても画面の広範囲をタッチできるので、操作しているときに不安がありません。

 iPhone SEを使っていて、最も満足しているのが、指紋認証機能である「Touch ID」です。

 画面下にあるホームボタンが復活。ホームボタンをタッチすることで画面ロックが解除します。

 iPhone 11 Pro Maxの顔認証機能である「Face ID」は瞬時にロックが解除されるので、とても気に入っているのですが、ここ最近はマスクをつけて外出することがほとんど。

 iPhoneを使う度にFace IDが機能しないので、6桁のパスコードを入力しています。iPhoneを使う際、一瞬、マスクをずらして顔を認証させてもいいのですが、それではコロナ感染防止になりません。

 しかも、コンビニやスーパーでは当たり前のようにキャッシュレスで支払っています。Apple PayのQUICPayやiDで支払うことが多く、その度にFace IDを使おうと、店員さんの前でマスクをずらすわけにもいきません。結局、パスコードの入力を求められ、かなり面倒なのです。

 その点、iPhone SEであれば、指をホームボタンに置くだけで瞬時に画面ロックが解除されますし、Apple Payで決済も素早いです。もう、レジの前でマスクで顔認証ができず、もたもたして慌てることもありません。

 カメラに関しては、広角のカメラが一つだけ搭載されています。

 ここ最近のスマホは複眼がほとんどで、最近では「超広角カメラ」がトレンドになっています。ハイエンド機種ではこぞって複数のカメラ、さらには超広角カメラを載せ、これまでのスマホにはなかった新しいカメラの楽しさを提供しています。集合写真や景色、さらには日常生活のスナップにおいても、超広角で撮影すると、これまでにない画角なので、とても新鮮な画になります。

 その点、iPhone SEはカメラが一つしかなく、広角のみでの撮影となります。

 ただ、カメラの性能として申し分のない仕上がりが期待できます。実際、晴天の中、子供を撮影してみましたが、ポートレート撮影も背景がうまくボケてとてもいい写真に仕上がりました。最新のiPhoneと比較して、iPhone SEにはナイトモードもないなど、見劣りする部分もありませうが、日常生活で使う分には問題なさそうです。

 iPhone SEを使っていて感じるのが「多くのiPhoneユーザーが、これで満足できるのではないか」という点です。

 とにかく本体価格が安い。64GBで4万4800円(税別)。消費税を入れても5万円を切る値付け。すでにiPhoneを使い続けているユーザーの場合、64GBでは物足りない容量といえそうですが、128GBでも4万9800円(税別)です。

  新品のiPhoneがこんな値段で買えてしまうことに驚きです。

 eSIMにも対応しているので、楽天モバイルで使うにも最適といえるでしょう。

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